子どもの頃の夢は○○だったけど、なれなかった。
あの会社に入りたかったけど、落ちた。
だから、私は挫折した。諦めた。
本当にそうなんだろうか。
医者になる。
教師になる。
デザイナーになる。
漫画家になる。
スポーツ選手になる。
起業する、とかも。
ゴールは、そこなんだろうか。
「自分が何をしている時に喜びを感じて、人も喜ばせることができるのか?」
そこにあっていれば、本当は、職業も肩書きもなんでもいいんだと思う。
仕事ではない、というパターンだってある。
逆に、なりたいと思っていた職業についても、そことずれてしまったら、苦しさを感じる。
私は、小学生の時から10代後半まで、漫画家になりたかった。
絵を描くのが大好きで、漫画を読むのも大好きで、近所のお兄ちゃんが
「漫画家になる!!」と言っているのを見て、いいなと思って便乗しただけ。笑
漫画も楽しくて描いていたけど、
実際に一番やっていたことは、生徒会の会報やポスター、クラスの文集のイラストを描くこと、人に頼まれて、ニーズに合ったものを作ること。
実験のレポートや人の紹介を、漫画やイラストルポでわかりやすく伝えること。
そして、実は一番好きで得意なのは、伝わる文章を書くことだった。
だから、漫画家を目指すことに違和感が出て、大した極めることもなくやめたんだよね。
やめた時は「決めたことを諦めてしまった」という悔しいような恥ずかしいような気持ちだった。
そして、大学進学を考える時、教員になりたいと思った。
人の成長を見守るのが好きで、人に「伝える」仕事がしたいとか
悩みがちな自分は、いつも身近な大人である先生に救われていた、ということがあったから。
でも、繊細な私を厳しい学校の世界に出すことを心配した両親に、強い反対を受けて
諦めて、通っていたデザイン高専から、同じくデザインの大学に編入した。
二つの夢を諦めた私は、大学の2年間を「大卒の資格を得て、就職するためだけの2年間」と
思って過ごした。
形にとらわれていたから
もう夢を叶えられることはないだろう。
と、半ば腐っていた。
そうして、とりあえず受かった最初の就職先は、体も心も頑張ることができずに1年で脱落した。
最初の就職先をやめた時、大学時代に描いていた江別のイラストルポのことを思い出して
「もう一度、アルバイトしながら絵を描いてみたい」という新しい夢を持ったけど
親のアドバイスで、安定しながら趣味で絵も描けるであろう、公務員になった。
私は、また夢を諦めた。
就職でも挫折して、好きなこともできない。
そう思っていた。
そんな私が、市役所でしていた仕事、なんだと思います?
(その他たくさんの市役所的な事務はあったけど)
経済部というところで、たまに、地元をPRするパンフレットのイラストを描いたり
イラストも本文も編集も全部一人でやって、冊子を作ったり
地元のお酒を紹介するイラストルポを描いたり
そして、食育という
小・中学生や一般の人に、食の大切さや地産地消をお伝えする仕事をしていたので
自ら子どもたちの前に立ってお話ししたり
出前講座や視察対応で、教える・伝えることをしたり
その中に、私の思いも少し乗せて伝えたり、していました。
たくさんのことを諦めて、ちょっとモヤモヤした気持ちで入った市役所で、
気づいたら、最初に持った夢と似たようなことをしていたのです。
市役所にいなければ出会うことができなかったたくさんの心強い人の繋がりもできて
社会人としての経験も積むことができ、
子育てや体調不良というきっかけがあったものの
成長した自分で「絵と文章を書くこと」「人の人生の一部に関わること」「自由に想いを伝えること」を、私だけの形で、仕事にすることが出来ました。
「漫画家」になりたいんじゃなかった。
「教員」になりたいんじゃなかった。
私は、私の楽しめる、得意で大好きなことを最大限に生かして、
人とじっくり関わって、一緒に考えて、
その魅力を伝える。自分の想いも伝えることをやることに
幸せを感じるんだったんだ。
遠回りして、気づくことができました。
これで良かったんだと思っています。
職業じゃないんです。
場所でもないんです。
もしかしたら「ここでは私のやりたいことはできない」と思っている、そこで、
普通にできるかもしれません。
「ここを飛び出したって、私にはなんの資格も肩書きもないから、できない、自信がない」
それも、勘違いかもしれません。
そういう余計な情報。外からの情報を一回なるべく消してみて
「私や、周りの人は、どんなことで笑ってる?」
「私は、何をしてる?」
って、イメージしてみてください。
もう、あなたは夢を叶えているかもしれないし
夢だと思っていたものが違って、その陰に隠れていた幸せが見つかるかもしれません。
夢は特定の職業や一握りの人が叶えるもんだとか
大きいものじゃなきゃダメとか
もうやめて、自分の幸せを見つけに行こうよ。
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